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高森明勅
2016.8.30 01:00

「旧宮家」という幻影

「朝まで生テレビ」では竹田恒泰氏の「赤ちゃんを養子に」発言でも
驚いた。

いわゆる旧宮家系の国民男子の中で、未婚の成年で候補者たり得る
人物はいるのか問うたら、
生まれてくる赤ちゃんを養子にすれば良い。無限に候補者はいる。
既婚者も夫婦一緒に養子にすれば良い」という趣旨の答え。

視聴者にも仰天した人が多くいたようだ。

もはや皇室を「聖域」と仰ぐ感性そのものが失われている。

それとも、旧宮家系国民男子“だけ”は既婚者でも赤ちゃんでも、
自由自在にその聖域に踏み込めるとでも錯覚しているのか。

どれだけ俗世間で暮らした歳月が流れようと、世代が替わろうと。

これは具体的に考えると分かり易い。

今の制度では、今上陛下の血を継ぎ、聖域で生まれ育った
敬宮(としのみや、
愛子内親王)殿下や眞子内親王殿下、
佳子内親王殿下はご結婚されたら即、皇室を出られ、そのお子さまも
勿論、国民。

その制度はそのままにしておく一方で、
既に2代にわたり俗世間で
存分に自由を謳歌して来た竹田氏と、
その妻や子供などのような
人物は、皇室に入れる仕組みを“
新しく”作れ、と言っている
その子供が天皇になる可能性だって無論ある!)。

ただ単に前者が女性で、後者は男性だから、という“だけ”の理由で。

国民一般の感覚と余りにも隔絶してしまっている。

それで皇室の尊厳は保たれるのか。

人々の皇室への自然な敬愛の念はどうなる。

いつの間にか“旧宮家”という特権階級が生まれたのか。

一般には余り知られていないようだが、国民の中で皇室の「男系」
の血筋を引いているのは、別に彼らだけではない。

明治以降でも、皇族が臣籍降下して侯爵や伯爵として華族になった
例は、
少なくない。

明治の皇室典範で男系限定を採用するのに尽力した井上毅(
こわし)
の「謹具意見」でも、
皇族が皇籍を離れて国民の仲間入りをすれば、
当たり前ながらもはや皇統ではなく、国民(臣下)の血筋と
扱っている。

しかも、人様の赤ちゃんを何だと思っているのか。

また、養子を迎える側の宮家の実情やご都合について、
配慮している気配もまるでない。

繰り返し強調しておくが、人間は将棋のコマではない。

呆れた無神経さと言う他ない。

参考迄にいくつか、先学や研究者、
当事者などの
文章を改めて引用しておく。

その事情の如何に拘らず、一たび皇族の地位を去られし限り、
これが皇族への復籍を認めないのは、わが皇室の古くからの法である。
…この法に異例がない訳ではないが…
君臣の分義を厳かに守るために、
極めて重要な意義を有するものであつて、元皇族の復籍と云ふことは
決して望むべきではない」
葦津珍彦氏『天皇・神道・憲法』)

「歴史上は、一度皇籍を離脱した皇族が再び復して天皇となる
平安時代の59代
宇多天皇や60代醍醐天皇の例もあったが、
近代の新旧の皇室典範はこれを認めなかった。
まして、
現在の伏見宮系皇族の末裔とされる男子たちは皇族で
あったことは
一度もない。
たとえ戦後直後における皇籍離脱がなくても、
内規上は臣籍降下せざる
を得なかった家々の末裔たちばかりである

かつて臣籍降下した華族家の子孫が皇籍を得て天皇になるのと
論理
上は変わらない」
(小田部雄次氏『皇族』)

旧皇族をまた皇籍に戻すべきだという意見もあるようだが、
私はこれについては(当事者として)『何を今さら』というのが
正直なところ本心だ。
…今さら、
皇籍に復して国民の貴重な税金をいただくのには
拒否反応がある」
(久邇邦昭氏『少年皇族の見た戦争』)

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緊急開催!!


天皇陛下のお気持ちをなぜ叶えないのか?」

平成28年9月11日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。

911日(日曜)、「ゴー宣道場」を

緊急開催します。

天皇陛下のお気持ちをなぜ叶えないのか?

政府は皇室典範に手を付けず、「一代限りの特別立法」で

済ませるつもりです。

決死の覚悟で「お言葉」を表明された天皇陛下のお気持ちを

踏みにじることになります。

 

我々は陛下を応援します。

天皇陛下は孤独ではない。

我々は「承詔必謹」だと示しましょう。

 

急な決定なので、師範の都合が合うかどうか心配だったの

ですが、高森氏が「最悪2人だけでもやる」と言い、

笹さんも泉美さんも理作氏も即決OKでした。

 

一般参加者を募集しますが、例え少人数になっても我々は

開催します。

設営隊の諸君は何名集まるか?

ただちに確認してください。

当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
・着信拒否サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが着信拒否の対象となっている
・ドメイン指定受信を利用していて、「gosen-dojo.com」のドメインが指定されていない
・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。
プリントアウトができない方は、当選メールの受信が確認できるもの
(携帯電話、タブレット等)をお持ちの上、ご来場ください。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成28年8/31(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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